今回の法話会は、親鸞聖人をまるごと聞く機会となった。浄土真宗では「聞く」が大事にされる。この「聞く」は私たちが日常行う「聞く」とは少し違う。教養話として聞くことではない。自分の課題解決のために都合のよいところだけを聞くのでもない。...
・越後・関東での生活(35歳から60歳ごろ)(第四日目)...
「獅子吼の会」法話会では、パンフレットや資料も準備いただき、教養話としても興味を持った。以下が六日間にわたる法話の内容である。 ・誕生・出家(9歳)(第一日目)...
難波別院(南御堂)で開催された「獅子吼の会」の法話会を聴聞した。「獅子吼の会」とは真宗大谷派(東本願寺)大阪教区の有志で構成され、法話研究を中心に聞法や研修を重ねているサンガ(集団)である。今回の法話会は、「三夜連続法話の会」と名付けられ、2月、3月にそれぞれ3回、計6回開催された。テーマは「親鸞さんの話をしよう」だった。...
アメリカ映画界での最高の栄誉であるアカデミー賞で、山崎貴監督の『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞を受賞した。視覚効果賞は、その年の映画の中で視覚効果(VFX)を最も優れた形で活用した作品に与えられる。過去の受賞作には『ロード・オブ・ザ・リング』『タイタニック』などの名作がある。日本映画として初めてあり、歴史的な快挙といえる。...
西本願寺鹿児島別院の境内には「涙石」と呼ばれている石があった。念仏弾圧の歴史を象徴する石である。...
鹿児島市の中心部から車で40分ほど行ったところに花尾念仏洞がある。駐車場で車を降り、うっそうとした木々が生い茂る細い道。湿った苔で覆われ、その不気味にも思える緑色がまわりの石を包み込んでいる。だれもいない山道を一歩一歩踏みしめながら登る。息遣いも荒くなる。200メートルくらい登ったであろうか。そこにみたのは岩の壁に開かれた高さ1.5メートルほどの洞穴であった。 身をかがめて中に入ると、八畳ばかりの空間が広がり、阿弥陀如来が安置されていた。花が飾られ、数本のろうそくにはともされた形跡がある。 なぜ、このようなかくれ念仏洞が存在するのだろか。鹿児島に浄土真宗が伝わったのは室町時代中期1505年頃である。教えが広まると、南九州の人吉藩やここ薩摩藩では、「阿弥陀如来の前にすべての命が等しい」というみ教えは当時の封建体制にそぐわないと危険視するようになった。そのようななか、16世紀後半から明治に至るまで行われたのが、浄土真宗の禁止と弾圧であった。念仏を申すことができない信者は講を組織し、仏壇を持ち込み、山の中や洞穴などでひそかに「南無阿弥陀仏」を称えた。身を隠して信仰を守ったのである。 見つかれば処刑も免れない。命がけの信仰である。何者にも屈せず苦難や試練に立ち向かう気概と勇気。自己に向き合い、内なる平穏を求める心に、信者らの確かな信心を感じた。