2024年5月 · 2024/05/02
 真宗大谷派京都教区と教区仏教青年会が主催する「親鸞ウォーク」に参加し、京都市内に点在する親鸞聖人ゆかりの地を巡った。出家し得度の道を歩んだ青蓮院、聖徳太子の夢告によって吉水へと導かれた六角堂、法然上人との出会いの場である吉水草庵(現安養寺)、ここから吉水の法然上人の所に通ったとされる岡崎草庵(現岡崎別院)などには歴史の物語が息づく。  心を奪われたのは円山公園奥の山手にある吉水草庵だ。比叡山を下りた法然上人が、西山広谷を経て草庵を結んだ地であり、承元の法難で配流されるまで、様々な人々に身分を超えて専修念仏の教えを広めた。現在は時宗寺院である安養寺が建っているが、本堂の阿弥陀如の脇には法然上人と親鸞聖人が鎮座し、法然・親鸞のゆかりの地として受け継がれていることが知れる。また、飛地の弁天堂境内の古井戸に彫られた「吉水」の文字は、よい水が湧き出ていることを意味し、これが地名の由来となったことを伝えている。  この吉水で、親鸞聖人は法然上人に入門し専修念仏の教えを受けた。29歳から35歳の時である。この間、選ばれた数人の門弟の一人として『選択本願念仏集』の書写を許された。夢中で書写し、その教えを噛みしめたことであろう。また、『親鸞伝絵』には「信行両座」「信心諍論」の場面があるが、吉水時代には、信心が大事であることや親鸞聖人と法然上人の信心は全く同じといった議論が盛んに行われていたことが知れる。  吉水時代の京都の景色は800年以上の歳月を経て変化している。しかし、親鸞聖人の法然上人との出あいがこの地に残した足跡は今も色あせることはない。 今回の行程を終えたとき、万歩計は23,000歩を刻んでいた。参加者は、歩き切った充実感と、親鸞聖人にいっそう寄り添えたような気分を味わい、来年も参加しようと笑顔で別れた。  スタッフの皆さんにはお世話になり、ありがとうございました。

2024年4月 · 2024/04/18
 お寺の掲示板に「桜散る 梅はこぼれる 椿落つ 牡丹くずれる さて人は」とあった。桜の「散る」に対し、梅は「こぼれる」、椿は「落ちる」、牡丹は「崩れる」というそうだ。散り方に花それぞれの表現があり、日本人の感性の豊かさを感じる。...

2024年4月 · 2024/04/04
 境内に咲く白いモクレンの花。秋にはひそかに蕾を育て、冬の寒さを耐えしのぎ、今、春の訪れを静かに告げるかのようにその端麗な姿を見せている。  10センチほどの花は、純白の色合いをまとい、空に向かって真っすぐに凛として立っている。まるで、開花の喜びを空に語り、青春を謳歌しているかのようである。...

2024年4月 · 2024/04/01
 いよいよ春4月。新しい年度が始まるこの時期、いつも高浜虚子(1874~1959)の句、「春風や 闘志いだきて 丘に立つ」を思い起こす。春の風を感じながら、今年もやる気に満ちた心で挑戦していこうとする決意が読み取れる。...
2024年3月 · 2024/03/30
 今回の法話会は、親鸞聖人をまるごと聞く機会となった。浄土真宗では「聞く」が大事にされる。この「聞く」は私たちが日常行う「聞く」とは少し違う。教養話として聞くことではない。自分の課題解決のために都合のよいところだけを聞くのでもない。...
2024年3月 · 2024/03/26
・越後・関東での生活(35歳から60歳ごろ)(第四日目)...
2024年3月 · 2024/03/21
「獅子吼の会」法話会では、パンフレットや資料も準備いただき、教養話としても興味を持った。以下が六日間にわたる法話の内容である。 ・誕生・出家(9歳)(第一日目)...
2024年3月 · 2024/03/20
 難波別院(南御堂)で開催された「獅子吼の会」の法話会を聴聞した。「獅子吼の会」とは真宗大谷派(東本願寺)大阪教区の有志で構成され、法話研究を中心に聞法や研修を重ねているサンガ(集団)である。今回の法話会は、「三夜連続法話の会」と名付けられ、2月、3月にそれぞれ3回、計6回開催された。テーマは「親鸞さんの話をしよう」だった。...
2024年3月 · 2024/03/15
 アメリカ映画界での最高の栄誉であるアカデミー賞で、山崎貴監督の『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞を受賞した。視覚効果賞は、その年の映画の中で視覚効果(VFX)を最も優れた形で活用した作品に与えられる。過去の受賞作には『ロード・オブ・ザ・リング』『タイタニック』などの名作がある。日本映画として初めてあり、歴史的な快挙といえる。...
2024年3月 · 2024/03/01
 西本願寺鹿児島別院の境内には「涙石」と呼ばれている石があった。念仏弾圧の歴史を象徴する石である。...

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